爪を塗る
ネイルをしている。大人になってから自分でネイルをするのはこれが2回目か。爪に液体を塗って乾くまでの時間。なぜこんなことをしているのだろう、不便になった爪を見つめながら、暇なのでブログを書いている。
家にあるネイルグッズは必要最低限のもので、これははじめて結婚式に招待されたときに、焦って買ったものだ。仕事終わりに駅ビルで、何が必要なのかもわからないまま、とりあえず「ベースコート」と「トップコート」がマニキュア以外に必要らしいことを調べ、キャンメイクでそろえた。安心の価格のキャンメイク。駅ビルで買ったキャンメイク。4年前に買ったそれを、また引っ張り出してきた。
知らんのよなぁ、色とか。きれいに塗る方法とか。仕事の関係で普段はネイルができないので、本当に大事なときしかやらない。お店でやってもらうことも一瞬考えたけど、すぐ落とすなら無駄だなぁと一瞬で脳内会議で却下された。興味のない人間である。
2回目の結婚式のときは、前日まで「ネイルやらなきゃ」と思いつつ、気力が尽き果てていてネイルをしなかった。ごめん。と思いつつ、誰が私の爪を見てるんだよとも思う。つくづく準備しなければならないことが多い。女、めんどくさい。
こういった美容関係のことも、楽しめるような人間だったらよかったのだと思う。自分ももちろん「楽しいな」「きれいだな」と全く思わないわけではない。それでも、疲弊しきった日常で、美容に「楽しい」という気持ちを見出すことはない。そっち側の人間である。そしてこっち側の女性は、おそらく少ないのだろう。
結婚式は楽しみだけど、そのためにドレスアップする過程はめんどくさい。楽しいと思う瞬間はくるのだろうか。楽しいは、あるかもしれない。でも、めんどくさいが先行する。絶対に、めんどくさいが同時に発生する。
髪の毛どうするか、ネイルは、アクセサリーは、服装は。はじまってしまえば楽しいのに、自分をドレスアップするという行為に対しての興味がまるでない。自分に対する興味がないだけなのか。人間には興味があるけど、自分という人間に、ただ興味がないだけなのかもしれない。