ずぼら女子奮闘記

ずぼら女子がリアルでは言えないことを吐き出すブログ。

居心地のいい場所

小学五年生の頃の私が大好きな場所は、図書室のカウンターの中だった。

 
図書委員だった私は、週に1回ほど、昼休みにカウンターで本を借りる子供の対応をすることになっていた。当時の私は、図書室が大好きで、毎日本を借りて読んでは、翌日返却し、また新しい本を借りる、ということを繰り返していた。年間で200冊ほど読んでいた記憶がある。
 
「自分にとって居心地が良かった場所はどこかな」と考えた時に、真っ先に思い浮かんだのが図書室のカウンターの中だった。仲のいい友達と図書委員をしていて、その子と一緒に、毎日図書室へと通っていた。司書の先生もよくしてくれていて、図書室のカウンターの中にあるくるくる回る椅子に座って、本を読んだり、おしゃべりしたり、図書委員の仕事をすることが楽しかった。
司書の先生の記憶は、ほとんどない。顔も全く思い出せない。それでも、いつも図書室のカウンターにいて、図書室へやってくる子供たちに優しく話しかけてくれていたという記憶はある。
木でできた、カウンター、長年使い込まれていてツルツルだった。
予約カードやリクエストカードを読むと、学年ごとに流行っている本を知ることができた。私も好きな本が予約されていると、嬉しい気持ちになった。
ひみつのパスワードシリーズや、伝記の漫画シリーズは、特に読み漁った。何度も何度も読んだ作品もある。
 
本棚の配置や、図書室に行くまでの道のり、渡り廊下、大きな窓から差し込む太陽の光、時間帯によっては眩しすぎて、背中が熱くなった。窓から外を見ると、用務員さんが手入れしてくれているパンジーやコスモスが咲いていた。当時は何も思わなかったけど、その花たちだって、用務員さんが丁寧にお世話をしてくれていたから、咲いていた花たちだ。
 
もう、15年も前の話なのに、我ながらよく覚えていると思う。何を読んでもいい、ぼーっとしていてもいい、たまに低学年の子供たちに対して絵本の読み聞かせをやっていたような記憶もある。とにかく、あの、小学校の図書室という空間がとても好きだった。それも、小学5年生の時の図書室。
転校を繰り返し、中学に入ると図書室にはめぼしい本もなくなり、学校にある図書室には全く通わなくなってしまった。
 
書店ガールの中に出てくる、子供達に本を貸してくれるおばさんの家が、ぼんやりと描いている私の理想だ。
近所に住んでいる子供達が、行きたい時にそのおばさんの家へ行き、本を読んだり、ゲームをしたり、おしゃべりしたり、ぼーっとしたりして過ごす。読みたい本があったら、1週間ほど貸してもらえる。おばさんは怒らず、うるさくなく、ただ、子供達を見守っている。
なんていうか、そんな空間に身を置きたいなと思う。わたしはもう子供ではないから、お世話される立場ではない。でも、誰がきても良くて、1人でぼーっとしててもいい、誰かと話したい時には話し相手になってもらえる年上の人がいる、そんな場所が、いいなと思う。
 
やりたいことが、ちょっとずつ見えてきたような気がする。でも遠い。手探りで探して行くしかない。