ずぼら女子奮闘記

ずぼら女子がリアルでは言えないことを吐き出すブログ。

世界ヲキリトル

iPodからランダム再生される音楽に耳を澄ましてみる。
音楽は難しい。一瞬のうちに耳に入ってくるたくさんの音がどのように構成されているのか、いくつの音が同時に鳴らされているのか、どんな楽器を使っているのか、今のわたしにはさっぱり分からない。

ギターをやってみたい、と友達に話した。
音楽が好きな友達は大喜びして、「本当に、何にも分からないんだよ」と主張するわたしに対して、「今度一度じっくり話をしたげる」と言ってくれた。

小学校の頃からずっとクラスで合唱をやっていて、高校生になるまでずっと楽しかった記憶がある。楽しかった、楽しかったんだけどちょっとしたトラウマから、コンクールの本番で思いっきり歌うことは怖くなってしまった。自分の歌声が、周りと調和できているのか、ひとりだけ目立ってしまっていないか、音は外れていないか、そういったことばっかりを気にして、100%純粋な気持ちで楽しく歌えていたかと言うと、それはある時期から違っていた。
クラス一丸となって合唱コンクールの優勝を目指す過程は楽しかった。
通しで練習をして、「今の歌が今までで一番よかったね」とわかる瞬間や、先生に褒めてもらえた瞬間、本番まで盛り上がっていく雰囲気、そういったことはとても楽しかった。

でも、100%じゃないのだ、それは自分の歌声に自信がないから。音楽的センス、歌の上手な友達が多い環境にあったわたしは、どうしても周りと比べてしまって、「合唱を壊さない程度に声を出そう」なんて卑屈に考えたりもしていた。誰にも言わなかったけど。
自分の声が嫌いだった。今でもムービーなどに撮った自分の声を聞くのは嫌いだ。どうにも好きになれない。
カラオケも、よっぽど心を許している人たちとじゃないと行きたくない。歌えない。聞かせたくない。怖い。下手だと思われたらつらい。

気にせず歌えばいいじゃん、楽しんだもん勝ちだよ、そんな言葉が聞こえてくる。
簡単に乗り越えられていたら、悩んでないよ、そう思う。

どうしてギターを弾きたいなと思ったのか、自分でもよく分からない。高校を卒業して、クラスでやる合唱、と言うイベントもなくなり、わたしはすっかり音楽とは疎遠になった。
音楽を聴いたり、鼻歌を歌ったり、踊ってみたりすることは楽しい。だけどそれはただ漠然と聴いたり歌ったり踊ったりしているだけなのだ。
なにがどうなって、この音がここで入るのがよくて、どうしてここはソロなのか、とかそういう音楽の「いろは」的なことは何も知らない、分からない。少しだけそういった謎を解いてみたいと思った。ちょっとでも分かるようになったら嬉しいと思った。

はじめるかもしれないし、はじめないかもしれない。あっという間に挫折するかもしれない。分からない、分からないけど、少しだけ音の世界を自分なりに解明してみたいと思った。そんな最近。