ずぼら女子奮闘記

ずぼら女子がリアルでは言えないことを吐き出すブログ。

こんにちは、はじめまして

仕事終わりに電車に飛び乗り、御茶ノ水までがたがたと揺られた。
5月終わりの御茶ノ水駅には湿気を含んだ生暖かい風が吹いていた。
改修中で狭くなっているホームを抜け、人の流れに乗りながら駅を出る。日が伸びたから、18時過ぎでもまだ明るい。
そのまま明大通りを神保町方面へ歩くとたくさん楽器屋さんが見えてくる。
その中の1つのお店に、わたしは少し緊張しながら足を踏み入れた。

数が圧倒的に少ないと言われている、レフティ用(左利き)のエレキギター。扱っているお店も少なく、近所でいろんなお店に問い合わせたけれど、在庫があるお店は全滅だった。
ならば御茶ノ水御茶ノ水に行けば絶対にあるだろうということで、御茶ノ水でギターを買うことにした。
右利き用のギターを購入することも真剣に検討したが、やはりレフティにすることにした。そのあたりの経緯はこんどゆっくり書けたらと思う。

ネットでレフティ用のギターの在庫があるお店に目星をつけ、扉を開いた。
お店に入ると圧倒されるのはギターの数。生まれてこの方、こんなにたくさんのギターを同時に見ることなんてなかった。形や色や値段が、どれもみんな違っていて、目移りする。
そんな中わたしが探すのはレフティ用のギター。運良くレフティコーナーを見つけることができ、目当てのギターを探すことに。そんなことを言っても、レフティ用のギターの数は本当に少ないから一瞬で見つかった。

店員さんに話しかけて、ギターのことを教えてもらう。予想通り、最初は右利き用のギターを勧められる。そりゃそうだろう。この先も何度も右利き用のギターを勧められるんだろう。分かってるけど、わたしは左利きだ。

友だちにLINEで遠隔操作されながら、どうしようか悩む。
店員さんがすごく気さくないい人で、「この人からだったら買ってもいいかな」と思ったので購入を決意。それまで数店舗回っていたけど、値段的にも、友だちのオススメの店舗だということも、そういったことがわたしを後押しして、購入することに決めた。

問題は帰り道。ギターバックを背負って満員電車に乗ることに抵抗があった。帰宅ラッシュの真っ只中、どのように振る舞えばいいか分からない。都内の路線図を頭の中に広げ、出来るだけ混雑していないだろうルートで帰ることにした。

その前に祝勝会。せっかく神保町の近くまで来ているのだからと、ギターを背負ったままボンディへ行くことにした。
道を歩きながら、いつもいる場所よりギターを持っている人が多いことに気がつく。さすが御茶ノ水。そんなことにも、きっとギターを買わなければ気づかなかったんだろう。

平日の夜、全く並ばずにボンディへ入ることができた。わたしはここのカレーが好きだ。
ちょっと値段は高いけど、果物の香りがする濃厚な味と後味に効いてくるスパイスがすごく美味しいと思う。
ご飯の上にチーズが乗っていたり、付け合わせでジャガイモが出てきたり、細かい工夫も好きだ。いつも食べた後満腹になって、「次はご飯少なめにしよう…」って思うのに、いざお店に来ると普通盛りで頼んでしまう。今回もご飯普通で注文した。

カレーを食べ終え、電車に乗った。ギターが予想以上に重くて、なんどもバックの位置を変える。階段を登ったり降りたりして、改札にたどり着く。改札で早速ギターを鉄の塊にぶつけた。
スーーッと入ってきた電車は乗車率120%ちょいくらいか。電車の奥まで歩を進め、自分のスペースを確保し、ようやく落ち着く。多分扱いに慣れるまでしばらくかかるだろう、でもこういった最初の不慣れな気持ちはとても新鮮で、ちょっと楽しい。

こんにちは、はじめまして。
これがわたしとギターの出会いだった。