「繊細さ」を受け入れて生きていく(HSPについて) / 武田友紀著「「繊細さん」の本」を読んで思ったこと
久しぶりに本屋さんで元気な時に見つけた本。タイトルを見た瞬間、すぐに購入を決意した。
武田友紀さんの「「繊細さん」の本」を読んだ。

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本
- 作者: 武田友紀
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2018/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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HSP(とても繊細な人)の気質が、「繊細さん」という言葉で表現されていて、細かい症状やそれに対する対応策などが書いてあった。また自分の考え方を大きく変えることができるような言葉もいくつかあって、ここ数年読んだ本の中で一番救われたと感じた本だったかもしれない、それくらいインパクトや影響力の大きい本だった。
以前とあるブログを読んで「HSP」という概念、性質があることを知った。それからぼんやりと自分に当てはめて考えてみると「もしかしたら私も軽度?のHSPなのかもしれないな」と心当たりのあることがいくつか出てきていた。でもそれまでで、それ以上深く考えたことはなかった。
今回たまたま本屋さんで本を見つけて、もしかしたら生きるヒントが書いてあるかもしれないと思い、読んでみることとした。
結果、読んで大正解だった。世界が、ほんの少し、いや、かなり、変わった気がした。
本の中ではHSPの人のことを「繊細さん」と呼んでいる。ということで私もこれから「繊細さん」と表現ことにする。
脳みそで情報が処理しきれなくなってしまったので、一旦おわりー後で書きましょう(数日後…)
中でも救われた言葉が「繊細であることは、生まれつきの性質。背が高い人や低い人がいるように、繊細であることも生まれつき。人から「気にしすぎだよ、そんなに真面目になる必要なんてないんだよ」と言われて、思考を変えようとしても、それは性質だから、変えることは難しい。だって気づいてしまうのだから。繊細である自分を受け入れよう(意訳)」といった内容が書いてあって、あぁ、そうなんだ、無理やり「不真面目になってみよう」「気にしないでいてみよう」と思わなくても、そしてその思考ができない自分を責めなくてもいいんだ、と思った瞬間、数年に渡る(下手したら10年以上かも?)自分の中に燻っていたモヤモヤしたものが晴れた気がした。
仕事でクレームの電話が来たときに、周りの人はけろっとしてるのに自分だけ色々考えて落ち込んでしまったり、周りの人が忙しくて辛い空気を勝手に自分の中に吸収してしまって、勝手に同情して落ち込んだり、そういうことが数えきれないほどあった。周りの人に相談しても「気にしすぎだよ。すだちは真面目すぎるから、もっと気楽に考えたらいいんだよ」と言われるばかりだった。そっか、真面目すぎる私が悪いんだ、考えすぎて、引きずっちゃう私が悪いんだ、だから自分が変わらなければならない、変えようとするけど、気になることは気になるし、周りの人よりも多くのことに気がついてしまう。鈍感でいられない自分が何度も何度も嫌になった。
「繊細さん」の中でも、人間の五感の中で敏感な部分が人によって違うらしく(繊細さは五感で感じてるって個人的に認識した)、私の場合は
視覚>>>>>聴覚>嗅覚>>>>(超えられない壁)>>>>味覚>触覚
の順番で敏感なのだと思った。
まずは視覚。たくさんの情報や人があるところに行くと疲れてしまう。都会の人混み、満員電車、本屋さん、ショッピングモール。昔からウインドウショッピングがあまり好きではない、苦手であることも、目の前に入ってくるたくさんの情報が処理しきれなくなるからなんだなと思った。読書は好きだけど、調子が悪い時は本屋や図書館に行っただけで脳みそがパンクして、手足が震えてくることもある。
ごちゃごちゃした自分の部屋では集中できなくて、カフェなど周りに余計なものが一切ない場所の方が勉強や作業に集中できること、ここ2年くらい、平日の夜に行く映画館に癒されていたこと、色々と心当たりがある。平日夜の映画館は、空いていて、席も選びたい放題、その上スクリーン以外の一切のものがない真っ暗闇だから、目の前の映像に集中できる。仕事で疲れた日とかも、映画を観に行ってリフレッシュをよくしていたことを思い出す。家でアマゾンプライムを見るより、お金を払ってでも空いている映画館で映画を観ることが随分と自分にとってリフレッシュになっていたようだ。
綺麗な景色を見たときに、心動かされることが多い。写真が好きであることも、視覚が敏感であることと関係しているのかもしれない。素敵な表情が切り取れた瞬間に感じる喜びは、何物にも変えがたい、それくらい嬉しくて幸せな気持ちに包まれる。
北海道のドライブは最高だった。情報量が少ない景色が好き。街中は疲れる。
次に聴覚。うるさい場所が苦手だ。得意な人はあまりいないのかもしれないけれど。
高校の文化祭とかで軽音楽部の友達に「ライブ見に来てよ」と言われて、何度か足を運んだが、狭い教室の中に音が鳴り響くあの空間がどうしてもダメだった。今でも大きな音がなる場所にはあまり近づかない。同様の理由でフェスなどにもあまり行きたいと思ったことがない。(行ったら行ったで楽しいんだろうけど)
おばさんの笑い声は苦手だし、新幹線で近くに座ったサラリーマンの話し声が気になるし、フードコートの喧騒が、一気に自分の耳に入ってきて、脳内を支配し、動けなくなることがある。頭も痛くなる。
3.11の後、非常用のサイレンが何度も鳴り響いた時も、音を聞くたびに心臓がばくばくしてベットから出られなくなった記憶がある。今でも緊急地震速報の音にはものすごく敏感に反応する。
夜行バスで寝れた試しがない。電車の中でも、よっぽど疲れている時でないと寝ることができない。落ち着かない。周りの喧騒が、すごく気になる。
自分の体調を悪くするだけなので、夜行バスにはもうよっぽどのことがない限り乗らないと決めている。
ドラクエの音楽が好き。聴いてるとすごく落ち着く。もしかしたら歌詞のある音楽より、クラシック系の方が精神を落ち着けるためにいいのかもしれない。
ノイズキャンセリング機能がついたイヤホンを買ってみようと思う。気持ちが焦ったり、周りがうるさいと感じたときに、緊急避難としてそのイヤホンを使ってみようと思う。改善されるといいな。
嗅覚。
「いい匂いだな」と思える香りはあまりない。お店のアロマコーナーなどに行って、いろんな香りを嗅いでみるけど、ピンとくるものは1種類あるかないか、基本的にすぐに気分が悪くなる。
キンモクセイの香りはとても好きだ。でもそれ以外でよくある香りは、なかなか好きになれない。
仕事柄絶対にしょうがないんだけど、夏場のおじさんたちのにおいはきつい。本当にきつい。気にしてるのよーく分かるんだけど、本当に申し訳ないんだけど、近寄ると気分が悪くなることがある。ごめん、申し訳ないんだけど、本当に。
あと、新幹線で隣に座ったサラリーマンがビールと香りの強いおつまみを食べ始めると、その匂いで気分が悪くなることがある。居酒屋に行ったらいつでも嗅ぐ香りなのにね、自分だってビール飲んだりおつまみ食べたりすることあるのに、なんでだろう。最近はそれを強く感じて、電車でお酒は飲まないようにしている。(もともと飲んだことは数えるほどしかないけど)
味覚。
美味しいものが好き。パクチーは苦手。
触覚。
寝具はお気に入りのものじゃないと熟睡できない。気になるのはそれくらい。
とりあえず読み終わった後の、ざっくりしとした自己分析を書いてみた。もし同じように感じるところがある人がいたら、この本を是非一度読んでみてください。私的にはものすごく道が開けた気持ち。家族や恋人にはこの本を貸して読んでもらおうと思う。
ブログはものすごい勢いで書いたから、本の内容を少し間違えて理解しちゃってるかもしれない。そしたらごめんなさい。
ということで、色々自己分析してみると、総合的に今の仕事が向いていない。心揺さぶられる出来事が多すぎる。多岐にわたる電話対応やマルチタスクも苦手だなと、自分の仕事を振り返って感じた。満員電車もきつい。
むしろよく耐えてたな(耐えられなくなったから身体壊したんだけど)という感じ。もう少しスローペースで働いてみるのもいいかもしれない、もっと自分の「繊細さ」をじっくり活かすことのできる生き方を考えてみるべきなのだと思う。
これから会う、仲の良い友達にはこのことを話してみようと思う。完璧には無理だけど、こういう考え方もあって、わたしはこういう属性なんだよ、っていう話。
友達と会ったときに、話を聞きすぎることとか、大人数の飲み会が苦手すぎることとか、人や物事に対して「嫌い」と言えない(思えない)こととか、本の中に書いて合ったことで「それそれ!!めっちゃわかる!!」って思うことがたくさんあった。これから少しずつブログにも書いていきたい。
今日はこれくらい、たくさん書いて頭も使ったから疲れちゃった。いつかちゃんと読み物として読めるように書き直したいな(願望)

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本
- 作者: 武田友紀
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2018/07/25
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